【書評】嫌われる勇気

書評

岸見一郎、古賀史健共著の「嫌われる勇気」読みました。

この本は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称されるアルフレド・アドラーの思想を、青年と哲人の対話という物語形式を用いてまとめられた本です。

「嫌われる勇気」ってどんな本?(概要)

「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、青年と哲人の対話を通して、きわめてシンプルかつ具体的にその答えを提示します。

著者の「岸見一郎」さん「古賀史健」さんって

「岸見一郎」

哲学者。1956年京都生まれ、高校生の頃から哲学を志す。

京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的にアドラー心理学や古代哲学の執筆・講演活動、カウンセリングを行う。日本アドラー心理学学会認定カウンセラー・顧問。著書に「アドラー心理学入門」など多数。本書では原案を担当。

「古賀史健」

株式会社バトンズ代表。ライター。1973年生まれ。

書籍のライティングを専門とし、ビジネス書やノンフィクションで数多くのベストセラーを手掛ける。20代の終わりにアドラー心理学と出会い、常識を覆すその思想に衝撃を受ける。その後何年にもわたり京都の岸辺一郎氏を訪ね、アドラー心理学の本質について聞き出し、本書で「対話篇」へと落とし込んだ。

「嫌われる勇気」より引用

「嫌われる勇気」の目次は?

第一章 トラウマを否定せよ

第二章 すべての悩みは対人関係

第三章 他者の課題を切り捨てる

第四章 世界の中心はどこにあるか

第五章 「いま、ここ」を真剣に生きる

ポイント

原因論の否定、全ては目的論

・原因論 あらゆる結果の前には原因がある。

・目的論 過去の原因に突き動かされるのではなく、自らの定めた目的に向かって動いていく。

すべての悩みは対人関係

・人生のすべての悩みは対人関係である。

・アドラー心理学とは他者を変えるための心理学ではなく、自分が変わるための心理学。

他者の課題を切り捨てる

・課題の分離 自分の課題と他者の課題を分離し、他者の課題には踏み込まない。

 あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込む事、あるいは自分の課題に踏み込まれることによって引き起こされる。

対人関係のゴールは共同体感覚

・他者を仲間だとみなし、そこに自分の居場所があると感じられることを「共同体感覚」という。

・ほめるとは「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面がある。

・すべての対人関係を「横の関係」とする。感謝する。

「いま、ここ」を真剣に生きる

・「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」

・幸福とは「貢献感」のことである。

・人生とは連続する刹那である。

まとめ

・原因論を否定せよ、すべては目的論である。

・自分の課題と他者の課題を分離せよ

 馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない。

・縦の関係を作るな、横の関係を構築せよ。ほめるのでははく感謝せよ。

他者に嫌われることを恐れず、「いま、ここ」を真剣に生きて行くことが大事である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました